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PAST EXHIBITIONS

FREE FALL BY XAVIER VEILHAN

JANUARY 15TH - MAY 8TH 2011

Copyright © Hideki Inaba, 2010

パリの“Espace Culturel Louis Vuitton”の設立5周年を記念し、このたび新たに誕生した「エスパス ルイ・ヴィトン東京」。そのオープニングをフランス人アーティストであるグザヴィエ・ヴェイヤンの作品が飾ります。

「都会の現実(urban reality)」を主体としたインスタレーションで知られるグザヴィエ・ヴェイヤンは2009年、ヴェルサイユ宮殿でのエキシビションにおいて世界的な評価を受けました。

この度ご紹介するエキシビション“FREE FALL” は、ルイ・ヴィトン表参道ビル7階に位置し、まるで地上と天上とを結ぶ空間の中に浮かぶかのような「エスパスルイ・ヴィトン東京」からインスピレーションを得て制作されました。「特に、中心部の無重力ともいえるような空間から思いつきました。この空間は私に、アートを通じて精神的、そして空間的側面を再構築させたといえるでしょう」とヴェイヤンはコメントしています。

“FREE FALL”は、「エスパス ルイ・ヴィトン東京」を訪れる人が最初に抱く、感動に似たエモーショナルな体験を感じる無重力旅行へと誘います。

オリジナルのアート作品4点は、エスパス ルイ・ヴィトン東京とパリにあるギャラリー・ペロタンの支援を受けて今回のエキシビションのためにクリエイトされました。

ARTIST

Xavier Veilhan at the Espace, Nov 2010

© Espace Louis Vuitton Tokyo

プロフィール

グザヴィエ・ヴェイヤン
1963年生まれ
フランス、パリ在住

近年のソロエキシビション / 展示作品及びパブリックプロジェクト

2011
Mucsarnok Kunsthalle 美術館、ブダペスト(ハンガリー)
Andréhn-Schiptjenko ギャラリー、ストックホルム(スウェーデン)
「Free Fall」展、エスパス ルイ・ヴィトン東京

2010
“Le Mobile”、ルイ・ヴィトン ニューヨーク五番街 メゾン(アメリカ)
「Xavier Veilhan」展、ギャラリー・ペロタン、マイアミ(アメリカ)
“Le Carrosse”、レピュブリック広場、メス(フランス)
「Interacting with History: Xavier Veilhan at The Mount」展、
The Mount、レノックス(アメリカ)
Kukje Gallery 、ソウル(韓国)
“RAL 5015”, Artcurial、パリ(フランス)
「Sorry We're Closed」展、ブリュッセル(ベルギー)

2009
「Veilhan Versailles」展、ヴェルサイユ宮殿、ヴェルサイユ(フランス)
“Sophie”、Costes Restaurant Le Germain店内、パリ(フランス)

アーティスト関連リンク

www.veilhan.net
www.veilhan-versailles.com
www.furtivo-lefilm.com

ARTWORKS

Wood, steel, rubber, polystyrene, fiberglass, blower device, polyurethane paint
700 x 450 x 720 cm
Courtesy Xavier Veilhan / Work with support of Espace Louis Vuitton Tokyo

© Sebastian Mayer / Louis Vuitton

Regulator

“Regulator”(2011)はルネサンス期のマシン、あるいは教育に用いる機器のようです。強い空気の流れを受けて回転するように造られたマシンは固定されておらず、ランダムに動いたり止まったりします。遠心力が重力を上回ると、マシンがアームを伸ばし、球体が持ち上がります。つまりこのスカルプチャーは、訪れる人の空間認知に対する挑戦なのです。

「幼い頃によく、丸いたらいの底でビー玉を回転させて、それが重力を上回る遠心力によって端の方でも回っているのを見て楽しんでいました」とヴェイヤンは振り返ります。「多くの場合、アートとは単に、目に見えないものを明らかにすることで成り立っているのです」とヴェイヤンは説明します。

Wood, glass, paper, needles
148 x 113 x 11 cm
Courtesy Xavier Veilhan / Work with support of Espace Louis Vuitton Tokyo

© Sebastian Mayer / Louis Vuitton
© Veilhan/Adagp, Paris, 2011

Free Fall n°1, n°2, n°3

“Free Fall n°1, n°2, n°3”(2011)は、様々なグレーの色合いからなる紙を重ね合わせ、ピンで固定したこの作品で表現されている抽象的な飛行体験は、離れたところから見るとフィギュラティブにその姿を変えます。これらのイメージは、自由落下シミュレーターによる飛行中に撮影されたものです。その中でヴェイヤン自身が、インストラクターの助けを借りながら、空気の流れの中でバランスを取ろうとしています。

Polyurethane, wood, epoxy paint
400 x 115 x 115 cm
Courtesy Galerie Perrotin, Paris

© Sebastian Mayer / Louis Vuitton

Tokyo Statue

今回のエキシビション開催地となる東京とそこに住む人々に敬意を表し製作された“Tokyo Statue”(2011)は、4メートルの高さの、深緑色のシルエットです。これは、グザヴィエ・ヴェイヤンの代名詞ともいえる作品―スキャンした人間の姿を表す一連の像―の作風を受け継ぐものです。ひとつの形となるためには、モデル自体よりもその姿勢と態度が重視される彼の過去の作品と同様、いくつかの面に凝縮された彼の作品の定義は抽象芸術に近くしており、現代的な側面を持つにも関わらず、タトリンやカルダー、ジャコメッティ、マレーヴィチ、ブランクーシなどを思い起こさせます。人物と台座は無関係でないばかりでなく、むしろ同等に扱われます。つまり、いずれもちょうど60の面を用いて表現されているのです。等身大で再現された人物は三角形で構成され、一方、四角ブロックで造られた台のそびえ立つような形は建築的な性質を帯びています。台が幅広ければ、訪れる人が腰掛ける椅子の代わりとなり、その人が同時にコンポジションの一要素となり、作品のサイズのリファレンスとなるのです。作品における構成主義および絶対主義の影響は、あくまでも「ポップ」でプレーンなグリーンによって変調されています。

“Tokyo Statue”(2011)は、このエキシビションを訪れる人が、台座の上で称賛を受けながら、この大都市のスカイラインを眺める様子を単純化して表現したものです。また、鑑賞者が展示品だけでなく周りに広がる景色もじっくりと眺めることができるように、この作品は椅子の役割も兼ねています。グリーンはヴェイヤンが自分の作品の中で昔から度々使うカラーです。このグリーンがフロアの色とマッチし、像がまるでシルエットのように見えます。

Steel, inox, epoxy paint
243 x 40 x 40 cm
Courtesy Galerie Perrotin, Paris

© Diane Arques / Louis Vuitton
© Veilhan/Adagp, Paris, 2011

Stabile n°1

“Stabile nº1”(2011)は金属組立工場で制作されました。さまざまな角パイプ型のエレメントを切断、はんだ付けし、単色でラッカー塗装したものを一見無造作に組み合わせたアサンブラージュです。

この作品は、スチール彫刻で、周囲を取り囲む建造物と力強く上に突き上がっていくイメージの両方を連想させます。構成主義とシュプレマティスムに結びつくこの作品は、このスペースの中で鑑賞者自身の存在を鏡のように映し出すモダンなシェイプです。

MOVIES

Making of "Free Fall" (2'45'')
©Espace Louis Vuitton Tokyo
Interview (14'25'')
video: Urubu film
Free Fall, 2011 (1'58'')
video: Sebastian Mayer
©Sebastian Mayer, 2011

PHOTO GALLERY

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