ヤン・ファーブル(1958年アントワープ、ベルギー生まれ)は、革新的なヴィジュアルアーティスト、劇作家・演出家として、また作家として35年以上もの間、主要な地位を築いてきた。彼の多様で革新的な作品は、世界的に高い評価を得ている。1970年代後半にアントワープ王立美術アカデミーとアントワープ市立美術工芸研究所に学ぶ。1990年に発表した『チボリ城』、ブリュッセルにあるベルギー王宮の鏡の間の天井を玉虫の鞘翅(さやばね)で覆った
『Heaven of Delight(ヘヴン・オブ・ディライト)』 (2002)や、『The man who measures the clouds(雲を測る男)』 (1998)、 『Searching for
Utopia(理想郷を探して)』 (2003)、 『Totem(トーテム) 』(2000-2004)といった野外彫刻により、広くその名を世間に知らしめる。2007年にはパリの狩猟自然博物館(フランス)を飾る『The
Night of Diana (ディアナの夜)』 を、2012年にはアントワープ動物園の展示用として『A tribute to Mieke, the tortoise(カメのミカを讃えて)』と『A tribute to
Janneke, the tortoise(カメのヤネケを讃えて)』を制作。また、王立美術館(ブリュッセル)の階段室に常設展示されているワックスとブロンズを素材に自身を題材に制作した彫像(『Chapters I -
XVIII』 [2010])の隣に、2011年から13年にかけて制作したインスタレーション『The Gaze Within (The Hour Blue)、内なる視線(青の時間)』が展示された。
個展は『Homo Faber』 (アントワープ王立美術館、 2006)、『Hortus / Corpus』(クレラー・ミュラー美術館[オッテルロー、オランダ]、2011) や 『Stigmata. Actions and
Performances 1976- 2013』 (MAXXI[ローマ、イタリア]、2013、アントワープ近代美術館、 2015)など。ルーブル美術館(パリ)に作品(『L’Ange de la
metamorphose(変貌の天使)』[2008])を展示した存命のアーティストは、彼が初めてである。有名な『The Hour Blue(青の時間)』
シリーズ(1977-1992)の展覧会が、2011年にウィーンの美術史美術館(オーストリア)で、2012年にサン=テティエンヌの近代美術館(フランス)で、そして2013年に釜山市立美術館(韓国)で開催された。彼の研究テーマである「体の中で最もセクシーな部分」である「脳」をモチーフとした『Anthropology
of a planet(ある惑星の文化人類学)』 の個展が2007年ヴェネツィアのパラッツォ・ベンゾン (Palazzo Benzon) で開催。また 『From the Cellar to the Attic. From
the Feet to the Brain (地下室から屋根裏まで。足から脳まで)』 が、2008年ブレゲンツ美術館(オーストリア)、2009年アルセナーレ・ノヴィッシモ(ヴェネツィア、イタリア)で、そして 『PIETAS』
が、2011年ヌオヴァ・スクオーラ・グランデ・ディ・サンタ・マリア・デッラ・ミゼリコルディア、ヴェネツィア)、2012年 Parloods Park Spoor Noord(アントワープ)で公開された。
近年の一連のモザイク画『Tribute to Hieronymus Bosch in Congo (2011-2013)(ヒエロニムス・ボスとコンゴ―ボスを讃えて)』 と 『Tribute to Belgian Congo
(2010 - 2013)(ベルギー領コンゴへの賛辞)』
の展示会も、既に2013年にリール(フランス)の宮殿美術館とキエフ(ウクライナ)のピンチュック・アートセンターで開催されている。これらの作品は、2016年、ヒエロニムス・ボス没後500年祝祭行事の一環としてデン・ボス(オランダ)にて展示されることになっている。