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CURRENT EXHIBITION

YANG FUDONG / THE COLOURED SKY: NEW WOMEN II

OCTOBER 18TH 2017 – MARCH 11TH 2018

© Yang Fudong. Courtesy Fondation Louis Vuitton

エスパス ルイ・ヴィトン東京では、中国人アーティスト、ヤン・フードンを招いた新たな展覧会を開催いたします。本展はパリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンのアーティスティック・ディレクションの下、所蔵するコレクションの中から主に未公開の作品を世界中のエスパス(東京、ミュンヘン、北京、ヴェネチア)にて紹介する「Hors-Les-Murs(壁を越えて)」プロジェクトの一環として企画されました。このプロジェクトはフォンダシオンの国際的な取り組みを積極的に展開していき、幅広く多くの人々に興味を持っていただくことを目指しています。

ヤン・フードン(楊福東)(1971年、中国・北京生まれ)は、1990年代初め以降、自らの芸術形式を通じ、象徴的で超然とした視点から現代中国社会の複雑さを探ってきました。画家として正規の教育を受けたフードンは、ビデオ、映画、インスタレーション、写真からなる多岐にわたった作品群を生み出しており、夢のように謎めいた視覚言語を創造してきました。
フードンはビデオ作品の映写にマルチスクリーンを好んで用い、観る者をその世界に没入させる効果を生み出します。意図的に沈黙を貫く現実味を欠いた登場人物たちは、振り付けのように予め決められた身振りに従って動き、観る者を常に、完璧な美を呈する空間へと誘います。
しばしば、多様な時代の中国や西洋の映画を様式的な下敷きにし─また、1930年代の上海と中国の美術史に根差した風景画の伝統から着想を得て─フードンは、日常の習慣的行為と夢幻状態を織り交ぜた、オープンエンドの実存的な物語を紡ぎ出します。現代的であると同時に、時代遅れとも言える意識的に現実離れした枠組みを用い、フードンは、現代世界における自己の立場と格闘する都会の若い知識人たちの目を通して中国を考察します。フードンは中国の文化的伝統を苦もなく引用する一方、こうした物語を現代社会に関連付ける事柄をつぶさに観察します。その結果生まれる時代を超越したストーリーは、現代性と伝統の狭間に生きる世代が世界を問い、探る場となる、ノスタルジックな雰囲気に満ちた異世界へと観る者を引き込みます。
今回エスパス ルイ・ヴィトン東京にて展示される、フォンダシオン ルイ・ヴィトンが所蔵する詩的な作品《The Coloured Sky: New Women II》(2014年)は、今や中国の現代アートと映画を代表するアーティストとなったフードンを発見する機会となるでしょう。フードンは35mmモノクロフィルム制作を基本としますが、この5チャンネル・ビデオ・インスタレーションは、圧倒されるほどの鮮烈な色使いが、彼の表現様式の新たな美的展開を示しており、フードンの全作品の中でも初のカラーフィルム作品となりました。
鮮やかに彩色された人工的な世界が描かれた本作品は、意図して人工的に作られた浜辺のセットを舞台に、時代を感じる水着を身に着けた、あどけなくも誘惑的な5人の若い女性を映し出します。笑い声、ため息、海鳴り、コオロギの鳴き声を背景に、スローモーションで撮影された女性たちは、誘惑的なゲームを繰り広げます。5つのスクリーンは、太陽、海、浜辺、遊び、食べ物、西洋美術への言及、そして1頭の馬と1頭の雄鹿が所々に登場する映像を映し出します。片方は本物、もう片方は剥製の動物たちは、何が真で何が偽であるかを諭す紀元前3世紀に遡る中国の故事「鹿を指して馬と為す」を引用しています。《The Coloured Sky: New Women II》は、中国と西洋両方のさまざまの時代の映画と文化を様式的に取り込むというフードンの典型的な作風的特徴が見てとれる作品です。

フォンダシオン ルイ・ヴィトンについて
フォンダシオン ルイ・ヴィトンは、現代アートとアーティストに特化し、同様にそれらのインスピレーションを辿ることができる 20 世紀の作品を紹介する芸術機関です。フォンダシオンが所蔵するコレクションと主催する展覧会を通じ、幅広く多くの人々に興味を持っていただくことを目指しています。建築家フランク・ゲーリーが手掛けたこの建物は、フォンダシオンのその独創的で将来の発展に目を向けた芸術への取り組みを体現し、既に21世紀を象徴する建築物として認められています。2014年10月の開館以来、毎年100万人を超える来館者をフランス、そして世界各地から迎えています。その芸術的コミットメントに対する国際的評価を確たるものにした、「Icons of Modern Art, The Shchukin Collection(近代アートのアイコン- シチューキンコレクション)」展(2016年10月~2017年3月)では120万人の記録的な数の来館者を6ヶ月で迎えました。

フォンダシオン ルイ・ヴィトンは、フォンダシオンにて実施される企画のみならず、他の財団や博物館を含む、民間および公共の施設や機関との連携においても、国際的な取り組みを積極的に展開していくことを掲げてきました。また、フォンダシオンは所蔵するコレクションの展示を目的にミュンヘン、ヴェネツィア、北京、東京に設けられた文化スペースにて開催される、「Hors-les-murs (壁を越えて)」プロジェクトのアーティスティック・ディレクションを担っています。これらのスペースで開催される展覧会は無料で公開され、関連する様々な文化的コミュニケーションを通じてその活動を紹介しています。

ARTIST

© Fondation Louis Vuitton / Félix Cornu

ヤン・フードン(楊福東)

ヤン・フードン(楊福東)は1971年、中国・北京生まれ。彼は中国における最も重要な現代フィルムアーティストといわれ、現在上海を拠点に活動しています。彼の作品は、1990年代後半中国全土にわたり開催された、最も影響力のある前衛的な数々の展覧会で紹介され、以来、世界中の主要施設で紹介されてきました。パラソルユニット(ロンドン、イギリス、2011年)、国立現代美術館(アテネ、ギリシャ、2010年)、アジア・ソサエティー(ニューヨーク、アメリカ、2009年)、クンストハレ・ヴィーン(ウィーン、オーストリア、2005年)、シカゴ大学ルネッサンス・ソサエティー(シカゴ、アメリカ、2004年)等での個展や、シャルジャ・ビエンナーレ(アラブ首長国連邦、2013年)、ヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリア、2003年、2007年)、アジア・パシフィック・トリエンナーレ(オーストラリア、2006年)、ドクメンタ11(ドイツ、2002年)等の著名な国際芸術祭にも参加しています。バークレー美術館 & パシフィック フィルム アーカイブ(アメリカ)との共催でクンストハレ・チューリッヒ(スイス)にて2013年に開催された展覧会は、ヨーロッパにおける初の大規模な個展となりました。2016年には、「Filmscapes」と冠したフードンを大々的に取り上げた展覧会がオーストラリア映像センター(ACMI、メルボルン、オーストラリア)とオークランド・アートギャラリー・トイ・オ・タマキ(ニュージーランド)で開催されました。

ARTWORK

«The Coloured Sky: New Women II» (彩色天空: 新女性 II)

2014年
ビデオ・インスタレーション、カラー、音声
15分48秒

Courtesy Fondation Louis Vuitton

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